親知らずは抜くべき?親知らず・口腔外科

親知らずとは?

歯にはそれぞれ名前があります。前歯の真ん中から数えて、2本目までを切歯(せっし)、3本目を犬歯(けんし)、4本目と5本目を小臼歯(しょうきゅうし)、そして6本目と7本目と8本目を大臼歯(だいきゅうし)といいます。親知らずとはこの8本目の歯、第3大臼歯のこと。通常、10代後半や20代で奥歯の奥に生えてくる歯です。上下にそれぞれ2本、最大4本生えてきます。

親知らずとは?親知らずとは? 親知らずとは?
○で囲んでいるところに目では見えなくても親知らずが生えていることがあります。 親知らずの炎症が起こった場合には下顎の角の部分から首にかけて腫れたり、口が開けにくい・者が飲み込みづらいと言った症状が現れることがあります。

親知らずは抜く必要があるの?

すべての親知らずが抜歯の対象となるわけではありません。しかし痛みを伴う場合などは抜歯することがほとんどです。

※ご希望の方には抜歯した歯による再生医療のご案内をしております。(費用は自費負担)

背景

親知らずを抜いたほうがいい場合

  • まっすぐ生えず歯ブラシが届かないため虫歯や歯周病になりやすい
  • 親知らずが虫歯や歯周病になっている
  • 周りの歯に悪影響を与えている
  • 親知らずのせいで噛み合わせのバランスがくずれている
  • 隣の歯を強く押している
  • 歯列不正になるため
こんな生え方は要注意?

親知らずの生え方は3つのタイプに分けられます。その生え方によって抜歯の際の難度が異なります。

難易度01:
まっすぐ生えている
難易度02:
斜めに生えている
難易度03:
水平に埋まっている
まっすぐ生えている 斜めに生えている 水平に埋まっている
まっすぐ生えていても顎のスペースが足りない場合は、抜歯することがあります。 下顎の親知らずでよくみられるタイプ。斜めに生えていて手前の奥歯にさえぎられて全体が生えきっていない状態です。 完全に歯が埋伏し、前の歯の根の部分を横から押すように生えているタイプです。
抜歯は、比較的簡単です。 歯の一部を削って分割してからの抜歯となることがほとんどです。 多くの場合、顎の骨の一部を削除し、歯を分割して抜歯することになります。
処置の際は神経に触れないように気をつけなければいけません。
上顎の難しいケース

上顎の難しいケース

上顎洞(鼻の側方から奥に広がっている大きな空洞)に隣接している場合は、抜歯をした時に穴が空いてしまうこともあります。万が一穴が空いたところに、抜歯した歯が落ちたりしますと大がかりな手術が必要となります。それだけ上顎の親知らずの抜歯は難易度が高いのです。

抜歯の難易度が上がる原因は、親知らずの生え方だけではありません。歯の根の形状が複雑だったり、顎を大きく開けられなかったりすると抜歯に時間がかかることがあります。また、顎の骨の中にある神経や血管の近くに親知らずがある場合は、細心の注意を払わなければなりません。

親知らずの抜歯の流れ
STEP01 STEP02 STEP03
親知らずの抜歯の流れ STEP01 親知らずの抜歯の流れ STEP02 親知らずの抜歯の流れ STEP03
麻酔が十分に効いてきたら、歯肉を剥離します。親知らずが骨の中に埋伏している場合は、骨の一部を除去します。 埋まっている歯が一定の部分まで見える状態にします。 治療用のドリルで歯の分解を行います。
STEP04 STEP05 STEP06
親知らずの抜歯の流れ STEP04 親知らずの抜歯の流れ STEP05 親知らずの抜歯の流れ STEP06
歯冠部を切り離し、除去します。 残っている歯根部を除去します。 縫合して終了です。術後の経過を見て抜糸します。

親知らずの抜歯を、より安全に行うためには歯科用CTによる3次元での正確な分析が重要です。

親知らずで心がけている3つのこと

1.術前審査・抜歯の意思の確認

・健康状態のチェックと抜歯に対する同意

1.術前審査・抜歯の意思の確認

抜歯を行う際には、必ず問診による全身疾患や患者の状況を把握します。初診時にいきなり抜歯することはありませんのでご安心ください。抜歯すると元に戻せないので説明およびご同意をいただいたうえで処置を行います。

なお、抜歯の処置の難易度が高いケースで緊急性が低い場合には日常生活に影響が出にくい時期に治療を延期するといったご提案も行います。
※抜歯した次の日などに万が一トラブルが起きた場合は、すぐにフォローを行います。フォローができない可能性がある休診日前日には原則抜歯は行いません。あらかじめご了承ください。

症例によっては歯科用CTを使います

術前にエックス線審査を行い、必要に応じて歯科用CTを撮影します。歯科用CTを使うことで、患者さんの口腔内を立体的に把握でき、術中のトラブルを回避することができます。

術前診査を行い、術式や切開デザインを事前に検討しておくことで、「切開~抜歯~縫合~圧迫止血」といった一連の流れを精度高く効率的に行うことができます。

2.処置当日「身体的負担を抑えて抜歯します」

2.処置当日「身体的負担を抑えて抜歯します」

当院では、患者さんの身体的負担をできるかぎり抑えた抜歯に努めています。安全性を第一に考えながら、処置の範囲を最小限に抑え、治療期間を短縮させます。親知らずの抜歯は出血をともなう外科的処置なので負担が大きいため、歯肉の剥離や骨の削除などでは特に意識しています。

歯肉の切開についても、最小限の箇所にメスを入れるため縫合しないケースも多く、次の日には出血もほとんどなくなります(腫れる患者さんは5%以下です)。

※大きなトラブルがなく、順調に抜歯を行えた場合は20分程度で終了します

3.術後「その後のケアもしっかり行います」

当院では、術後のケアを行うことで治癒を促し、術後の不具合を大きく軽減しています。抜歯した翌日には必ずご来院いただき、治り具合を確認しながら傷口の出血を行います。また、薬や冷やし方、うがいの仕方など、患者の症状や経過にあわせて適切なアドバイスも実施します。

来院の間隔について

2週間程度は細かく来院時期などを指導します。なお、当院では通常の生活に戻れるまでに約2~3ヶ月が必要と考えており、最低でも1ヶ月くらいは経過観察に通院していただいています。

治療に携わった私たち自身が、責任を持って患者さんが治癒するまで経過観察をすることで、さまざまな症例を経験し、常によりよい治療・処置が行えるように日々研鑽しています。

親知らずが痛い方は一度ご相談ください
アース歯科クリニック Tel:03-3579-6481

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