歯科衛生士ができること・できないこととは?役割と魅力を解説!

歯科衛生士ができること・できないこととは?役割と魅力を解説!

こんにちは。東京都板橋区大和町、都営三田線「板橋本町駅」より徒歩30秒にある歯医者「アース歯科クリニック」です。

歯ブラシを持っている歯科衛生士

歯科医院では、歯科医師や歯科衛生士、歯科助手など様々な職種の人が勤務しています。具体的に「歯科衛生士は何ができる?」と疑問に感じている人もいるでしょう。

歯科衛生士は歯科医師と同じく国家資格であり、業務の範囲が法律で定められています。歯科衛生士として安心して働くためには、自分ができる業務とできない業務を把握することが大切です。

この記事では、歯科衛生士ができること・できないことについて詳しく解説しています。歯科衛生士の役割や魅力についても解説しているため、ぜひ最後までご覧ください。

歯科医師・歯科衛生士・歯科助手の違い

歯科医師と歯科衛生士

歯科医院には、歯科衛生士以外に歯科医師や歯科助手が勤務しており、業務内容はしっかりと分けられています。ここでは、歯科衛生士と歯科医師・歯科助手の違いについて詳しく解説していきます。

歯科医師と歯科衛生士の違い

歯科衛生士と歯科医師は、どちらも国家資格が必要な専門職です。歯の治療にあたるのが歯科医師で、歯科衛生士は歯科医師の指示のもとで治療の補助を行います。

歯科医師の業務内容は、以下のとおりです。

<歯科医師の業務>

業務業務内容
歯の治療・虫歯や歯周病の治療
・詰め物を入れる
・抜歯
・口腔内や顎の病気、または怪我の治療
予防と保健指導・歯垢や歯石の除去
・歯磨きなどの口腔ケアの指導
機能回復・被せ物や入れ歯などで失った歯の機能を補う
矯正治療・歯並びや噛み合わせの改善

歯科医師は、虫歯や歯周病の治療、入れ歯の作成と調整、抜歯など、歯の機能を回復するための治療を行います。口腔内の状態を詳しく把握するため、レントゲンやCT撮影を行うこともあります。矯正治療やインプラント、顎変形症などの外科的な治療も、歯科医師が行います。

歯科衛生士は、歯科医師がスムーズに治療できるよう診療を補助する役割を担っています。診療の補助以外にも、歯科医師の指示を受けて、歯垢や歯石を取り除く歯のクリーニングなども行います。

患者さまとコミュニケーションを取り気持ちに寄り添い、歯科医師と患者さまをつなぐことも、歯科衛生士の大切な仕事です。

歯科助手と歯科衛生士の違い

歯科助手は資格が不要で、患者さまの口内に触れる業務には携わることができません。診療以外の受付事務や雑務が主な仕事です。

歯科助手の業務内容は、以下のとおりです。

<歯科助手の業務>

業務業務内容
診療の介助・カウンセリング
・器具のセッティング
・ライトの調整
・印象材の準備と歯型作成
・カルテの記入
受付・会計・電話応対
・診察券や保険証の確認
・カルテの作成
・会計
・予約管理
器具や備品の管理・器具の準備
・洗浄・滅菌
・片付け
・備品の在庫管理
事務・レセプト業務
・備品の発注
・シフト管理

歯科助手は、歯科医師や歯科衛生士のように患者様のお口の中に直接触れることはありません。主に、患者様の誘導や診療時の器具の受け渡し、診療室の清掃、器具の滅菌、受付業務などを担当します。

患者さまが安心して治療を受け、歯科医師や歯科衛生士の仕事が円滑に進むようにサポートすることが、歯科助手の仕事です。

歯科衛生士ができること

診療の補助をしている歯科衛生士

歯科衛生士は、口腔内の病気の予防や口腔衛生の向上を目的として、人々の歯や口腔内の健康づくりをサポートする国家資格が必要な専門職です。歯科衛生士の業務は大きく予防・補助・指導の3つに分けられ、歯科衛生士の三大業務と呼ばれています。

ここでは、歯科衛生士ができることについて詳しく解説します。

歯科予防処置

歯科予防処置は、患者様が虫歯や歯周病といった病気にならないよう予防することを目的としています。具体的には、患者様の歯や歯茎の状態を確認し、歯垢(プラーク)が石灰化した歯石を除去します。

他にも、フッ素を歯に塗布して歯質を強化することで、虫歯を予防する処置も行います。歯科予防処置は医療行為にあたり、歯科医師と歯科衛生士だけに許可されています。

歯科診療の補助

歯科診療の補助も、歯科衛生士の大切な仕事です。歯科診療の補助とは、歯科医師の診療をサポートし、歯科医師の指示のもと一部の医療行為を行うことを指します。

具体的には、患者様の誘導や器具の受け渡しなどを行います。治療に関する専門的な知識が必要であり、治療方法に合わせて適切な補助をする必要がある重要な仕事です。

また、患者様が不安にならないよう声をかけたり、緊張を和らげるようサポートしたりすることも、歯科衛生士ができることの一つでしょう。

歯科保健指導

歯科保健指導とは、患者様が自分で口腔内のケアができるよう指導する業務です。具体的には、患者様にあった歯磨き方法やフロスの使い方を指導したり、虫歯や歯周病を防ぐために生活で改善すべき内容を指導したりします。

歯科保健指導は、クリニックでの個人指導以外にも、学校や施設で行うことがあります。地域に広く貢献できる業務といえるでしょう。

歯科衛生士は、口腔内のケアに関する正しい知識を広めて、地域全体の口腔衛生に対する理解を高める大切な役割を担っています。

歯科衛生士ができないことはある?

歯科衛生士ができないことのイメージ

歯科における医療行為には、歯科医師のみが行える絶対的歯科医行為と、歯科医師の監督下で歯科衛生士が行うことができる相対的歯科医行為があります。

歯科衛生士は、絶対的歯科医行為を行うことはできません。また、歯科医師の監督下にない場合は、相対的歯科医行為も行ってはいけません。

ここでは、歯科衛生士ができないことについて具体的に解説していきます。

絶対的歯科医行為

絶対的歯科医行為とは、歯科医師にしかできない行為です。具体的には、以下の業務が絶対的歯科医行為に該当します。

  • 歯や神経を抜く
  • 歯を削る
  • 歯茎を切る
  • 詰め物を詰める
  • 被せ物の装着
  • 注射による麻酔
  • レントゲン撮影

歯科衛生士も患者様の口腔内に触れることができますが、歯や歯茎を切ったり削ったりする行為は行えません。安全に治療する技術と、トラブルが起こった時に対処するための知識と経験が必要であるため、必ず歯科医師が行います。

同様に、歯に詰め物や被せ物を装着することもできません。詰め物や被せ物は歯の機能に関わる処置であり、歯科医師が行う業務とされています。

また、歯科衛生士は注射による麻酔もできません。表面麻酔を塗ることは相対的歯科医行為にあたるため、歯科医師の監督下であれば歯科衛生士も行うことができます。

歯科衛生士はレントゲン撮影も禁止されているため注意しましょう。レントゲンの撮影は、医師・歯科医師と、指示を受けた診療放射線技師だけが許されている業務です。レントゲン撮影の準備や説明をしたり、患者様を誘導することは歯科衛生士でも可能です。

歯科医師の監督下にない相対的歯科医行為

相対的歯科医行為は、必ず歯科医師の監督下で行う必要があります。相対的歯科医行為は、以下のとおりです。

  • 表面麻酔の塗布
  • 歯石の除去
  • ホワイトニング
  • 歯列矯正のワイヤー交換や装着
  • 仮歯の調整と仮着

実際の現場で歯科衛生士がどのような業務を行うかは、クリニックの方針や歯科医師の裁量に一任されています。大切なのは、歯科衛生士が相対的歯科医行為を行うときは、必ず歯科医師の監督下であるか確認することです。

歯科衛生士の判断で業務を進めると、事故やトラブルに繋がる可能性もあるため絶対に避けましょう。

歯科衛生士がやってはいけないことをしたら?

歯科衛生士がやってはいけないことをしたらどうなるか考える人

歯科衛生士の業務は法律で定められていて、違反すると懲役や罰金といった処罰の対象になります。過去、歯科医師が不在の中、歯科衛生士が歯の治療を行い逮捕された事例が存在します。

歯科衛生士がやってはいけない業務を、やっている歯科医院があるからという理由で周りに流されて行うのは非常に危険です。インターネットやSNSが普及した現代では、患者様も法律を簡単に調べることができすぐに情報が拡散されます。

患者様からの通報やスタッフによる告発で逮捕されることは、決して珍しいことではありません。最悪の事態にならないよう、歯科衛生士がやってはいけないことは「できません」と意思表示をすることが大切です。

歯科衛生士の魅力とは

歯ブラシを持っている歯科衛生士

歯科衛生士は患者様の口腔内の健康を守り歯科医師をサポートできる仕事ですが、実際に働く歯科衛生士はどのようなことに魅力を感じているのでしょうか。歯科衛生士として働く魅力を見てみましょう。

  • 全国どこでも働ける
  • 勤務時間が安定している
  • 環境の変化があっても続けやすい
  • キャリアアップできる
  • 患者様に感謝してもらえる

歯科衛生士の勤務先には、歯科医院以外に歯科診療所・病院・市町村の保健センター・介護施設・歯科関連企業などがあります。全国に就職先があるため、好きな場所で働けるでしょう。

結婚や妊娠・出産など、環境の変化にも対応しやすいです。柔軟な働き方ができる点は、歯科衛生士の大きな魅力といえます。

歯科衛生士は国家資格であり、一度取得すれば更新する必要がありません。歯科医院ごとに定年制度を設けている場合はありますが、一生歯科衛生士として働くことが可能です。

また、歯科医療には多くの分野があります。それぞれ認定研修を行っており、キャリアアップすることもできます。

さらに、歯科衛生士は患者様と関わる機会が多い仕事です。患者様からお礼をいわれたり、感謝されたりする場面も多いでしょう。自分の仕事が患者様の健康に繋がり社会に貢献していると実感できることは、歯科衛生士のやりがいでもあり大きな魅力です。

まとめ

こっちを見て笑っている歯科衛生士

今回は、歯科衛生士ができること・できないことについて解説しました。歯科医師や歯科助手と重なる部分もありますが、歯科衛生士にしかできない仕事もあります。

それぞれの役割は法律によって定められており、違反すると罪に問われる可能性があることを知っておきましょう。

歯科衛生士を含むスタッフは、歯科医院の大切な財産です。スタッフ全員が安心して仕事に専念するためにも、お互いに思いやり助け合いながら、できないことははっきりと意思表示できる環境を作ることが大切です。

当院では、歯科衛生士を募集しています。安心して働くことができる環境で、一緒にやりがいある仕事をしてみませんか。見学・問い合わせをお待ちしております。

東京都板橋区大和町、都営三田線「板橋本町駅」より徒歩30秒にある歯医者「アース歯科クリニック」にお気軽にご連絡ください。

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