マイオブレースとは?メリット・デメリットや治療の流れも解説!
こんにちは。東京都板橋区大和町、都営三田線「板橋本町駅」より徒歩30秒にある歯医者「アース歯科クリニック」です。

近年、注目を集めているのがマイオブレースという治療法です。他の矯正治療とは異なり、口周りの筋肉のバランスを整えることで、歯並びや噛み合わせ、呼吸方法の改善を目指す治療法として知られています。
この記事では、マイオブレースとは何かを解説し、メリットやデメリット、治療の流れをご紹介します。お子さまの歯並びを整えたいと考えている方や、矯正治療を検討している方はぜひ参考にしてください。
子どもの歯並びが悪くなる原因

子どもの歯並びが悪くなる原因はさまざまです。原因を正しく理解し、原因に合わせて対処することが重要です。
ここでは、主な原因を4つ挙げて解説します。
遺伝的要因
歯並びに影響を及ぼす大きな要因の一つが、遺伝です。歯並びそのものは遺伝しませんが、親や祖父母から受け継ぐ顎の形や歯の大きさが、歯列に影響を与えることがあります。
たとえば、歯が大きいにもかかわらず顎が小さい場合、歯が十分に並ぶスペースがなくなり、歯列が乱れる原因となります。
生活習慣や癖
生活習慣や癖も歯並びに影響を与えます。指しゃぶりや舌を突き出す癖、口呼吸などは、顎や歯列に不自然な圧力をかけるため、歯並びが乱れる原因となります。
また、柔らかい食べ物ばかりの食生活を続けていると、噛む力が十分につきません。顎の発達を妨げ、結果として歯列の乱れを招く可能性があります。
成長の問題
子どもの成長期には、体はもちろん顎や顔の骨も発達します。これにより、歯が自然に生えるスペースが確保されるのが理想です。
しかし、この時期に何らかの問題があると、歯並びに影響が及ぶことがあります。例えば、顎の成長が不十分でガタガタした歯並びになったり、上顎の成長が進みすぎて出っ歯になったりする可能性があります。
生え変わりの問題
乳歯が早く抜けてしまったり、逆に乳歯が長く残りすぎたりすると、後に生える永久歯の位置がずれることがあります。
乳歯が早く抜けると、隣接する歯が空いたスペースに倒れるなどして永久歯のスペースが奪われます。乳歯が長く残った場合、乳歯を避けるように永久歯が生えてくるため、本来の位置に生えることができなくなります。
マイオブレースとは

マイオブレースとは小児矯正治療の一種で、歯並びを整えるだけでなく、口の筋肉や呼吸の改善を目指す治療法です。一般的な歯列矯正は歯を動かして歯並びを整えますが、マイオブレースでは歯を直接移動させることはありません。
歯並びが悪くなる原因である、口周りの筋肉や舌の使い方、呼吸の習慣を改善することを重視しています。主に日中と夜間にマウスピースのような装置を装着し、顎や歯列の自然な発達を促します。
特に、成長期の子どもにおいては、柔軟な骨や組織が変化しやすいため、マイオブレースによる早期介入が効果的とされています。
他の小児矯正の方法との違い
小児矯正にはいくつかの種類がありますが、マイオブレースにはどのような特徴があるのでしょうか。主な違いは、以下のとおりです。
- 取り外せる
- 口周りの筋肉のバランスを整える
- 成長を活かす
従来の矯正治療では固定式の装置を歯に取り付けることが一般的ですが、マイオブレースは取り外し可能な装置です。歯磨きや口腔ケアも容易に行えるので、虫歯や歯周病のリスクを抑えられるでしょう。
また、マイオブレースでは、口周りの筋肉のバランスを整え、歯並びが乱れる原因を解消することを目的とします。これにより、再発を防ぐ効果も期待できます。成長中の骨や筋肉を誘導することで、自然に歯列を整えることも特徴でしょう。
マイオブレースのメリット

マイオブレースは、従来の矯正治療とは異なるアプローチで、歯並びや口腔機能の改善を目指す方法です。ここでは、具体的な利点を解説します。
日常生活への影響が少ない
マイオブレースは、成長期の子どもの顎や顔の発達を活用し、自然に歯列を整えることを目指します。日中1〜2時間の装着と就寝時の使用が基本で、装着時間の管理は必要ですが固定装置を使わずに歯並びを改善できるため、日常生活への影響を抑えて治療することが可能です。
また、歯並びを悪くする原因を取り除く治療なので、将来的な矯正の必要性を減らすことも期待できます。
口腔機能も改善できる
マイオブレースでは、口呼吸の改善や舌の位置、飲み込み方の習得も重視します。これにより、歯並びだけでなく口腔全体の健康状態が向上します。
非侵襲的な治療
マイオブレースは取り外し可能な柔らかい素材の装置を使用するため、子どもにとって負担が少ないのが特徴です。特に、固定装置の装着に抵抗を感じる子どもにとっては、大きな利点となります。
マイオブレースのデメリット

マイオブレースには多くのメリットがある一方で、デメリットも存在します。ここでは、マイオブレースの主なデメリットについて詳しく解説します。
装置装着の習慣化が必要
マイオブレースは取り外し可能な装置であるため、患者さま自身が装着を怠ると治療効果が得られません。特に、小さな子どもでは、自分で装置を正しく使用する習慣を身につけるのが難しいでしょう。
保護者の方が装着状況を確認し、サポートする必要があります。
即効性がない
マイオブレースは歯そのものを動かす治療ではないため、即効性はないといえます。成長を活用して徐々に改善を目指すため、結果が見えるまでに時間がかかることが多いです。
適応範囲が限定される
マイオブレースは、特に成長期の子どもに用いる治療法であり、すべての歯列不正や不正咬合に対応できるわけではありません。歯の重度の重なりや顎の骨格的な問題がある場合には、マイオブレースだけでは十分に改善できないでしょう。
その際は、他の矯正治療や外科的な介入が必要となる場合があります。
マイオブレース治療の流れ

ここでは、マイオブレースによる治療の一般的な流れを解説します。
初診・カウンセリング
まずは、歯科医院で初診を受けます。この段階では、歯並びや顎の発達状況、不正咬合の有無を確認するための診察や問診が行われます。また、舌の位置や口呼吸の有無、飲み込み方などもチェックされます。
これらの情報をもとに、マイオブレースが適切な治療法かどうかを判断します。
検査と診断
初診の後、詳しい検査が行われます。歯型の採取やレントゲン撮影、さらには口腔内の写真撮影などを通じて、顎や歯列の状態を詳細に把握します。検査結果をもとに治療計画を立てて、治療期間や費用について説明します。
装置の装着
検査結果に基づいて、子どもの口内の状態にあったマウスピースを選びます。装着方法や使用スケジュールについて説明を受けます。マイオブレースは、日中1〜2時間と就寝時に使用しなければなりません。
また、装着中には、舌の位置を整えたり口周りの筋肉を鍛えたりするアクティビティを行う必要があります。
継続的な通院とトレーニング
治療中は、定期的に歯科医院を訪れて治療の進捗を確認します。通院は1〜2か月に1回程度が一般的です。通院時には、装置のフィット感や使用状況を確認するほか、必要に応じて装置の調整を行います。
また、通院時には、口呼吸や舌の使い方を改善するためのトレーニングの指導も実施します。
最終評価と保定期間
治療の目標が達成されているかを確認し、問題なければ治療は終了です。治療後も経過観察が必要で、歯並びや習慣が安定しているかを定期的にチェックします。この間は、保定装置(リテーナー)を使って歯並びを維持します。
まとめ

マイオブレースは、子どもの歯並びだけでなく、口腔機能の改善も目指す画期的な治療法です。成長期の子どもの歯列の乱れの原因となる、口呼吸や舌の使い方などを改善することで、自然な成長を活用しながら歯並びを整えます。
また、取り外し可能な装置を使用するため、日常生活への影響が少なく、歯磨きや食事も普段通りに行える点が大きなメリットです。患者さま自身の協力が不可欠であり、装置の使用を怠ると効果が得られないという課題もあります。
マイオブレースを検討されている方は、東京都板橋区大和町、都営三田線「板橋本町駅」より徒歩30秒にある歯医者「アース歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。
当院は、虫歯・歯周病治療や根管治療、入れ歯・ブリッジ治療などの保険診療だけでなく、インプラント、ホワイトニング、矯正歯科などの自由診療にも力を入れています。ホームページはこちら、ネット診療予約も行っていますので、ぜひご活用ください。