虫歯のレベルが知りたい!レベル別の治療方法、費用、期間も併せて紹介
こんにちは。東京都板橋区大和町、都営三田線「板橋本町駅」より徒歩30秒にある歯医者「アース歯科クリニック」です。
歯に痛みを感じたり、穴があいているのを見つけたりすると「自分の虫歯はどの程度進行しているの?」「どんな治療をするの?」と不安に感じる方が多いのではないでしょうか。
虫歯を初期の段階で発見できれば簡単な治療で済むことが多いですが、進行すると治療が複雑になり、治療期間が長くなったり費用が増したりする可能性があります。
この記事では、虫歯のレベル別の治療方法について解説します。虫歯の治療にかかる費用や治療期間、虫歯の進行を遅らせるための予防方法についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
虫歯のレベルと知る方法
虫歯は、歯の表面に付着したプラークと呼ばれる細菌の塊の中にいる虫歯菌が原因で発生します。虫歯菌が出す酸で歯の表面が溶かされ、徐々に歯の内部へと進行していきます。虫歯の進行レベルを知るために、まずは歯の構造について解説します。
歯の構造を知ろう
歯は主に以下の3つの層から成り立っています。
エナメル質
エナメル質は歯の外側を覆う組織で、人間の身体のなかで最も硬い組織です。通常の食事や歯磨きでは簡単には損傷しませんが、酸に弱いため、虫歯菌の出す酸でエナメル質が溶け出し、穴があくことがあります。
象牙質
エナメル質の内側には象牙質があります。象牙質は、エナメル質の次に虫歯に侵される部分で、エナメル質と比べると柔らかい組織です。象牙質には歯の神経に近い微細な管が通っているため、虫歯がこの層に達するとしみることがあります。
歯髄
象牙質の内側には歯髄があります。歯髄は神経や血管が集まる組織です。虫歯が歯髄にまで達すると、非常に強い痛みが生じます。
虫歯の進行レベル
虫歯は、C0からC4まで5つの進行段階に分けられます。
C0(初期の虫歯)
エナメル質の表面がわずかに溶けている状態です。この段階では、まだ歯の表面が白く濁る程度で穴はあいておらず、痛みもほとんどありません。
C1(エナメル質の虫歯)
エナメル質に穴があき始めている状態です。歯の表面に小さな茶色い点が見られることがありますが、痛みは少ないか、全くないことが多いです。
C2(象牙質まで進行した虫歯)
虫歯が象牙質まで進行すると、冷たいものや甘いものを口にした際にしみる症状が現れ始めます。象牙質はエナメル質より柔らかいため、早めに治療を受けないと虫歯が急速に進行する可能性があります。
C3(歯髄に達した虫歯)
虫歯が進行し、歯髄にまで達すると、激しい痛みが発生します。歯髄が炎症を起こし、神経が死んでしまうこともあります。
C4(歯根に達した虫歯)
虫歯が歯根まで進行し、歯の大部分が虫歯で崩れ、残せる部分が少なくなる状態です。
虫歯の進行レベルを知る方法
虫歯がどのレベルまで進行しているかを知るには、歯科医院で検査を受ける必要があります。歯科医院では専用の器具やレントゲンを使用することで、虫歯の進行具合を正確に診断できます。
特に初期段階の虫歯(C0やC1)は、自覚症状がほとんどなく、自分では判断が難しいため、定期的に検診を受けて異常がないか確認してもらうことが大切です。
虫歯のセルフチェックの方法
虫歯になると、さまざまな自覚症状が現れ始めます。次のような症状がある場合は、虫歯の可能性があります。
- 歯に黒い点や茶色い斑点がある
- 歯に穴があいている
- 甘いものや冷たいものを口にするとしみる
- 熱いものを食べるとしみる
- 歯が痛い・違和感がある
- 歯の表面がザラザラしている
- 歯を磨くと痛い
上記の症状があっても、セルフチェックだけでは正確な診断ができないため、早めに歯科医院を受診して確認してもらいましょう。
虫歯のレベル別の治療方法
虫歯の治療方法は進行具合によって異なります。ここでは、虫歯のレベル別の治療方法を解説します。
C0の治療方法
C0では、フッ素塗布や適切な歯磨き、食生活の改善などによって進行をくい止めるための予防治療が行われます。歯にフッ素を塗布したり、正しい方法で歯磨きをしたりすることで、溶けだした歯の成分を再び歯へ戻す再石灰化を促します。
C1の治療方法
エナメル質まで進行したC1の段階では、虫歯部分を削り取り、コンポジットレジンを詰めて歯を修復します。歯を削る場合でも、まだ範囲が狭いため、短時間で治療が完了します。
C2の治療方法
虫歯が象牙質まで進行したC2では、C1と同様に虫歯の部分を削ります。削る範囲が広い場合には、コンポジットレジンではなく、金属製やセラミック製の詰め物で修復することもあります。
C3の治療方法
虫歯が歯髄にまで達したC3では、歯を残すために根管治療が必要になります。根管治療とは、歯の内部の歯髄を取り除き、感染部分を徹底的に清掃して殺菌する治療です。根の内部がきれいになったら薬剤を充填し、最終的に被せ物を装着して歯の機能を回復させます。
C4の治療方法
歯の大部分が虫歯で崩壊したC4の段階では、歯を残すことが難しくなります。この場合、抜歯が必要となることが多く、その後は入れ歯やブリッジ、インプラントなどで歯を補う必要があります。
虫歯のレベル別の治療費用
虫歯の治療にかかる費用は、虫歯の進行段階や治療方法などによって大きく変動しますが、一般的に進行するほど費用がかかります。以下に、虫歯の進行レベルごとの治療費の目安について解説します。
C0の治療費用
定期的な歯科検診やフッ素塗布がメインとなり、1回あたりの治療費は保険が適用される場合で、1,000円〜3,000円程度です。
C1の治療費用
C1の虫歯の場合は、虫歯部分を削ってコンポジットレジンを詰めます。治療費は、1,000円〜3,000円程度です。
C2の治療費用
虫歯部分を削って金属製の詰め物をする場合の費用は、3,000円〜5,000円程度です。
一方でセラミックなどの保険が適用されない詰め物をする場合の費用は、3万円〜8万円程度です。
C3の治療費用
根管治療の費用は保険適用で5,000円〜1万円程度ですが、根管治療後に装着する被せ物の費用もかかります。保険適用の金属製の被せ物は約1万円前後、自費診療のセラミックの被せ物は10万円〜15万円程度かかることが多いです。
C4の治療費用
C4で抜歯をする場合にかかる費用は、保険適用で3,000円〜5,000円程度です。その後、欠損部を補う入れ歯やブリッジ、インプラントの治療には別で費用がかかります。
保険が適用される入れ歯の費用は5,000円〜2万円程度、ブリッジの費用は1本あたり2万円〜3万円程度です。インプラントは基本的に保険が適用されないため高額で、1本あたり30万円〜50万円程度かかります。
虫歯のレベル別の治療期間
虫歯のレベルによって治療に必要な通院回数や期間が異なります。ここでは、虫歯のレベル別の治療期間の目安について解説します。
C0の治療期間
C0では、1回の通院でフッ素塗布などを行い、経過観察となることが多いでしょう。
ただし、その後も虫歯を予防するために定期的な検診が推奨されます。
C1の治療期間
C1の治療は1〜2回の通院で完了することが一般的です。軽度の虫歯であれば1回で治療が終了することもあるでしょう。
C2の治療期間
詰め物の作製が必要となった場合、型取りから装着までの工程が必要となり、通常2~3回の通院が必要です。治療期間は1〜2週間程度が目安となります。
C3の治療期間
根管治療は、根の内部がきれいになるまで複数回の通院が必要です。通院回数は3〜5回程度、期間としては1か月以上かかることもあります。その後、被せ物を作製して装着するまでを含めると、通院期間はさらに長くなります。
C4の治療期間
C4の場合、抜歯後の治療に時間がかかるため治療期間は長期化します。
特にインプラント治療の場合は、人工の歯根を埋入してから顎の骨と結合するまで時間がかかるため、入れ歯やブリッジよりも治療期間は長くなるでしょう。お口の状況にもよりますが、半年〜1年程度かかる場合もあります。
虫歯の進行を遅らせる方法
虫歯になる前に予防することが最も大切ですが、進行を遅らせる対策も重要です。ここでは、虫歯の進行を防ぐための具体的な方法をご紹介します。
特に、虫歯の範囲がエナメル質のみのC0やC1の虫歯であれば、これらを行うことで虫歯の進行をくい止められる可能性が高まります。
しっかりと歯磨きをする
虫歯の進行を遅らせるためには、毎日しっかりと歯磨きをすることが重要です。食後はしっかりと歯磨きを行い、虫歯の原因となるプラークを除去しましょう。また、歯間ブラシやデンタルフロスを使用して、歯と歯の間に付着した汚れもしっかり落とすことが大切です。
フッ素を活用する
フッ素には歯の質を強化し、虫歯の進行を防ぐ効果があります。フッ素配合の歯磨き粉を使用したり、定期的に歯科医院でフッ素塗布を受けたりすることで虫歯の進行を遅らせることができるでしょう。
定期的に歯科検診を受ける
虫歯の進行を遅らせるためには、定期的に歯科検診を受けることも大切です。定期的に歯科医院で検診を受けていれば、初期の段階で虫歯を発見でき、重症化する前に治療を受けることができます。特に自覚症状がなくても、半年に1回は歯科検診を受けることが推奨されます。
食生活を見直す
砂糖を多く含む食品や酸性の飲み物は、虫歯を進行させる原因となるため摂取を控えることが望ましいです。また、時間を決めて食事をすることで、お口の中が酸性に傾く時間を減らすことができます。
唾液の分泌を促す
唾液には口内の酸を中和し、虫歯の進行を抑える働きがあります。よく噛んで食事をしたり、キシリトール配合のガムを噛んだりして、唾液の分泌を促しましょう。
これらを行うことで、お口の中の環境が良くなったり、虫歯の進行を遅らせたりできる可能性が高まります。
しかし、すでに象牙質まで達したC2以上の虫歯の場合は、進行をくい止められるわけではありません。虫歯部分を削って治療をしないと進行する可能性があるため、早めに治療を受けましょう。
まとめ
虫歯は早期発見と適切な治療が重要です。虫歯の治療法は進行レベルによって異なり、進行するほど複雑な治療が必要となります。
虫歯の進行を遅らせるためにも、毎日しっかりと歯磨きをしたり、食生活を見直したりしましょう。また、定期的に歯科検診を受けて、虫歯の予防と早期治療を心がけましょう。
虫歯にお悩みの方は、東京都板橋区大和町、都営三田線「板橋本町駅」より徒歩30秒にある歯医者「アース歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。
当院は、虫歯・歯周病治療や根管治療、入れ歯・ブリッジ治療などの保険診療だけでなく、インプラント、ホワイトニング、矯正歯科などの自由診療にも力を入れています。ホームページはこちら、ネット診療予約も行っていますので、ぜひご活用ください。