インビザラインで抜歯することはある?埋まるまでの期間は?痛みも解説
こんにちは。東京都板橋区大和町、都営三田線「板橋本町駅」より徒歩30秒にある歯医者「アース歯科クリニック」です。
矯正治療において、抜歯が必要になる場合があります。
しかし、健康な歯を抜くことが不安な方や、抜歯をしたくないと考える方もいるでしょう。インビザライン矯正でも他の歯列矯正治療と同様に、抜歯をするのかどうかを不安視する声があります。
本記事では、インビザラインで抜歯が必要なケースや、抜歯をしなくても良いケースについて詳しく解説します。抜歯に伴う痛みなどについてもまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
インビザラインで抜歯することはある?
結論からお伝えすると、インビザラインでも抜歯をすることはあります。一昔前までは、抜歯が必要な症例はインビザラインでは治療できませんでしたが、医療技術の進歩によって抜歯が必要な症例でもインビザライン矯正が可能になったのです。
ただし、抜歯の本数が多い場合は歯の移動距離が増えるため、インビザラインのみでは対応できないことがあります。インビザラインは、大きく歯を平行移動させなければならない症例には向いていないとされているためです。
また、抜歯をすると歯を動かす距離が増えるため、抜歯をしないケースと比べて時間がかかるでしょう。インビザラインとワイヤー矯正を併用するか、ワイヤー矯正への切り替えを促されることもあるかもしれません。
抜歯が必要な症例は、インビザラインのみで治療できるとは限らないという点を理解しておきましょう。
インビザラインで抜歯が必要なケース
インビザラインで抜歯が必要になる主な理由は、歯が正しい位置に並ぶためのスペースが足りないことです。抜歯が必要な具体的なケースを、以下でご紹介します。
重度の叢生
歯と歯が大きく重なり合って歯並びがガタガタな叢生の場合は、抜歯の対象になります。重度の叢生は、顎と歯のサイズのバランスが悪いのが原因なことが多いです。歯を動かして綺麗に並べるのに必要なスペースを確保する目的で、抜歯をします。
ただし、症例によっては複数本の歯を抜かなければならないこともあります。歯を動かす距離が大きく、マウスピースだけでは対応できないと判断された場合は、ワイヤー矯正の併用やワイヤー矯正への切り替えが必要です。
重度の出っ歯
軽度の出っ歯であれば、抜歯をしなくてもインビザラインで治療できます。
しかし、重度の出っ歯の場合には前歯が引っ込めるスペースがないため、抜歯が必要です。抜歯の基準は歯科医院によって異なるため、ご自身の症例は抜歯が必要かどうかは歯科医院で相談してチェックしてもらいましょう。
矯正する歯に問題がある場合
基本的には、矯正治療前に虫歯や歯周病は完治させます。矯正をする歯に重度の虫歯や歯周病があると、歯を動かしたときに抜ける可能性があるため、矯正の前に抜くことも少なくありません。
インビザラインで抜歯しなくてもいいケース
「インビザラインをしたいけれど、抜歯はしたくない」という方もいるかもしれません。インビザラインでは、抜歯をしなくても良いケースもあります。
抜歯をしなくて良いのは、歯を抜かなくてもある程度歯を並べるスペースを確保できるケースです。具体的には、以下のケースでは抜歯の必要はないでしょう。
IPRでスペースを作れる
IPRでスペースを作れる場合には、抜歯は不要です。IPRはディスキングとも呼ばれ、歯の表面にあるエナメル質をヤスリで最大0.5mm削って、歯と歯の間に隙間を作る処置のことです。
エナメル質のみを削るため痛みもほとんどなく、歯を抜かずにスペースを確保できます。
ただし、削れる歯の量が限られているため、IPRのみでは十分なスペースを作れない場合には抜歯が必要になるでしょう。
歯列を横に広げられる
インビザライン矯正では歯を動かすのみでなく、歯列を横に広げることもできます。歯列を横に広げることによって、歯が正しい位置に並ぶのに十分なスペースを確保するのです。
確保しないといけないスペースが少なく、歯列の拡大だけで矯正効果が見込める場合、抜歯の必要はいでしょう。
ただし、顎の骨の成長が完了している大人は、大きく歯列を広げるのは難しいです。歯並びの問題が重度な場合はこの方法は適しません。ご自身の症例はこの方法で対応可能かどうか、歯科医院に確認してください。
奥歯を後方移動できる
インビザライン矯正は、奥歯を後方へ移動させることも可能です。奥歯を後ろへ動かして十分なスペースを確保できるケースでは、抜歯は不要でしょう。
ただし、親知らずがあるなど、後方へ歯を下げられないと判断された場合には、親知らずを抜歯しなければなりません。
インビザラインで抜歯をした場合に隙間が埋まる期間は?
インビザラインで抜歯をした場合、抜歯によってできた隙間が埋まる期間には個人差があります。約1年〜1年半の期間がかかるのが一般的でしょう。
インビザラインで抜歯の対象になる歯は、前から数えて4、5番目の小臼歯なことが多いです。小臼歯は1本で7mmほどあり、インビザライン矯正で歯を動かせるのは1か月で約1mmとされています。最短でも7ヶ月ほどかかると考えておくと良いでしょう。
しかし、歯の動きやすさや歯のサイズには個人差があります。歯の動きが遅かったり抜いた歯の幅が広かったりする場合は、隙間が埋まるまでの期間が長くなるでしょう。
少しでも早く歯を動かすためには、骨の代謝を高めることが大切です。規則正しい生活習慣や栄養バランスの整った食事を心がけましょう。
インビザラインで抜歯をすると痛い?
抜歯をする際は麻酔を使用するため、処置中に痛みを感じることは基本的にはありませんが、麻酔が切れたあとに痛みが生じる可能性はあるでしょう。矯正治療をしない抜歯の場合は、抜歯した部分をいたわりながら過ごせます。
しかし、抜歯後にインビザライン治療をする場合には、抜歯後ほどなくして歯に力が加えられるため、抜歯部分に痛みを強く感じる方もいるかもしれません。
インビザラインの抜歯の痛みの対処法
インビザラインの抜歯による痛みが心配で、インビザラインに踏み出せない方もいるでしょう。ここでは、インビザライン治療で抜歯をした際に伴う痛みの対処法について解説します。
鎮痛剤を処方してもらう
鎮痛剤を服用することで、一時的にではありますが痛みを抑えられます。痛みが強くて日常生活に支障が出ている場合は、鎮痛剤を服用するのも一つの手でしょう。
ただし、鎮痛剤の服用で痛みが抑えられるのは、あくまで一時的です。鎮痛剤の効果がなくなれば、痛みは再び起こります。
また、痛みが長く続く場合などは、抜歯以外が原因で痛みを引き起こしている可能性もあるため、一度歯科医院でチェックしてもらってください。
冷やす
抜歯後の痛みを改善するためには、冷やすのも効果的です。濡れタオルや貼るタイプの冷却ジェルシートなどを使用し、患部付近の頬を冷やせば症状が緩和されるでしょう。
ただし、患部を冷やしすぎると痛みが強くなる可能性があります。氷を直接頬に当てたり、口内に氷を入れたりするのは避けてください。
また、冷やすのは、抜歯から24時間以内までにしましょう。2日目以降も冷やし続けると、血液の流れが悪くなって患部に栄養が行き届かず、傷口の回復を遅らせる恐れがあります。
食事に注意する
抜歯後に痛みがある場合には、硬いものの摂取は避けましょう。硬い食べ物が抜歯した箇所に当たると痛みにつながることがあります。
抜歯による痛みがなくなるまでは、食事を柔らかいものにして逆側で噛み、患部にかかる負担を抑えましょう。
寝る姿勢を工夫する
寝るときの姿勢を工夫することでも、痛みを抑えられる可能性があります。うつ伏せや抜歯した側を下にして寝ると、患部が圧迫されて痛みが生じやすいです。仰向けや抜歯したほうを上にした横向きで寝ると、痛みが生じにくいでしょう。
また、顔に血が集まると、痛みや腫れが長引く可能性が高まります。枕の上にタオルを置くなど工夫をし、いつもより頭の位置を高くして寝れば痛みが軽減されるでしょう。
まとめ
一昔前までは、抜歯が伴う症例の治療はインビザラインではできませんでした。医療の進歩によって、現在では抜歯を伴う症例の治療が可能です。
そのため、インビザラインでも歯を綺麗に並べるのに十分なスペースがない場合は、抜歯することがあるでしょう。
ただし、全ての方に抜歯が必要なわけではありません。IPRなどでスペースを確保できる場合は、抜歯をせずにインビザライン治療できるでしょう。抜歯した部分が埋まるまでは時間がかかる点や、抜歯後には痛みが出る可能性がある点も、知っておくべきポイントです。
インビザラインを検討されている方は、東京都板橋区大和町、都営三田線「板橋本町駅」より徒歩30秒にある歯医者「アース歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。
当院は、虫歯・歯周病治療や根管治療、入れ歯・ブリッジ治療などの保険診療だけでなく、インプラント、ホワイトニング、矯正歯科などの自由診療にも力を入れています。ホームページはこちら、ネット診療予約も行っていますので、ぜひご活用ください。